文体の違いを学び、自分にあったジャンルを見極める
この講座では、以下の5つのジャンルの作品を扱います。様々な文章に触れ、文体の違いを学びながら、それぞれの作品にあった日本語表現の習得を目指します。
海外書籍の主要な5ジャンルの作品を読み、それぞれのテーマや対象読者に合った日本語表現や翻訳手法を学びながら、
各ジャンルが持つ特徴を理解していきます。
この講座では、以下の5つのジャンルの作品を扱います。様々な文章に触れ、文体の違いを学びながら、それぞれの作品にあった日本語表現の習得を目指します。
まずは課題ごとに用意されている原文を読み、ストーリーの流れを把握します。
課題範囲はそのなかから1~2ページ程度。作品ごとに対象読者に合わせた訳文を練り、提出してください。
添削の入った訳文と一緒に、解説と訳例をお送りいたします。さまざまな文体を訳し上げていくごとに解釈力も増し、各ジャンルへの理解も深まります。さらに、学習を進めながら専門にしたいジャンルを探ってください。
研修を受けたトレーナーが、受講生一人ひとりにあわせて添作指導を行います。原文を把握しているか、作品に合った表現がされているかなど、細かくチェックします。
出版翻訳の仕事の流れ、必要なスキル、プロになるために実践していくことを理解します。
課題1は子ども向けの有名な作品。
訳出するのは約450ワード。
情景を頭に描き、対象年齢を意識して翻訳します。
添削された箇所や、児童書を訳す際の注意点、言葉の選び方などを確認します。
ひとくちに出版翻訳といってもジャンルはさまざま。大きく分けて純文学・エンターテインメント・SF・ホラー・ファンタジー…といったジャンル分けができるでしょう。
どのジャンルにしても、実務翻訳のように高度な専門知識を求められるというわけではなく、映像翻訳の台詞の字数や秒数のように表現上の大きな制約があるわけでもありません。茫然とするほど間口が広く、奥の深い世界です。
一冊の本を訳すということは、その間ひたすら原著者と向き合う作業でもあり、それは愉しくもあり、苦しくもあり。
でも、そこに人間が描かれている以上、訳者のどんな経験も知識も決して無駄にならないはず。 “出版をやりたい”と心に決めている方には、なにはともあれ、いろいろな分野をのぞいて愉しさを味わっていただきたいと思います。その中でほんの少しでも苦しさを感じられればめっけものです。
■テキスト執筆講師/川副 智子
出版の代表的ジャンルの文章を翻訳し、得意分野を探る、というのが本講座の狙いなんですが、出版翻訳では、ただ和訳するだけでなく、原文の文体、味わい、雰囲気を、可能な限り再現する必要があるので、添削では、解釈(誤訳や訳抜けはないか)・雰囲気(作品に合った文体になっているか)・日本語表現(読みやすい自然な訳文になっているか)の三点を重視しています。
原文は同じでも訳文は十人十色なので、できるだけ答案の訳文を生かしつつ、文の構成、表現の選択などについて指導しています。訳文を読んでいると、その人の読書傾向がなんとなくわかったりして、面白いですね。
訳すだけじゃだめ、と言われると、ちょっと尻込みする人がいるかもしれませんが、本を読むのが好きで、文を書くのが苦にならない人なら大丈夫。まあひとつ、肩の力を抜いて取り組んでみてください。
ああでもないこうでもないと頭をひねって訳文を作りあげていく愉しさを知れば、きっと病みつきになることでしょう。
■添削トレーナー/河野 純治
講座のお申込みはお申込みフォームから行えます。
お申込みから3営業日以内に、教材と受講料のお支払いに関するご案内をお送りいたします。
※海外生は受講料の入金が確認できてから教材をお送りします。
事務局よりお送りした納入案内にしたがって、受講料をお支払いください。
支払方法
○振込:一括払い
○クレジットカード(Visa/Master):1回/2回/ボーナス一括払い
到着後、8日以内に受講料をお支払いください。 Web申込でクレジットカード払いを選択された場合、お申込み時にご登録いただ いたカード情報に基づき手続いたします。
小学生の頃、夢中になって読んでいた「大草原の小さな家」シリーズが、翻訳者によって印象が大きく異なることを知り、翻訳の大切さが子ども心にも深く残りました。それから何十年もたって本格的に翻訳の勉強を始めたのですが、フェロー・アカデミーを選んだ理由は、通信講座が充実しているので、地方にいても十分に学習ができると考えたからです。まず「翻訳入門<ステップ18>」から始め、その後、もともと児童文学に興味があったので、迷わず「はじめての出版翻訳」を受講しました。この講座では、短い期間に様々なジャンルの作品に触れることができました。受講前は児童文学まっしぐらといった意気込みでしたが、実際に取り組んでみると他のジャンルも魅力的で面白く、興味が広がりました。毎回の添削がとても楽しみで、添削内容に一喜一憂し、「フムフム、なるほど」と食い入るように読みました。
その後、約2年間、通信講座を継続しましたが、長く続けることができた理由は、トレーナーの方がとても丁寧に添削し、質問に答えてくださったからだと思います。「辞書をもっと引きましょう」「時間の許す限り調べ物に手を尽くしましょう」「擬態語は使いすぎないように」といったアドバイスに加え、「原文の雰囲気がよく伝わりました」等、良かった点も具体的にほめて指導してくださったので、大変励みになりました。
現在は、専門学校の英語講師などをしながら、アメリアの定例トライアルに応募しています。学習を始めた当初は、ずっとやりたかった翻訳を生きがいとして学ぼうというつもりでしたが、フェロー・アカデミーで学習を続けるうちに、真剣にキャリアとして考えるようになりました。将来は、出版翻訳の仕事に携わりたいと思っています。
さまざまなジャンルの出版翻訳を体験できる点に惹かれて受講しました。原文を何度も読み、わからないところはとことん調べて、納得するまで訳文を推敲する。そのプロセスがとても楽しく、すっかり翻訳に夢中になってしまいました。
添削指導では「カタカナばかりで読みにくくならないよう、全体のバランスを考えて訳すように」などの具体的なアドバイスが勉強になりました。講師訳例と自分の訳文を比較、吟味することで、訳し加減や訳の工夫など、読者への行き届いた細やかな気配りを学ぶことができました。自分とのあまりの力量差に気が遠くなりもしましたが、同時に「こんな素晴らしい翻訳ができるようになりたい」という気持ちがわき起こり、学習意欲が刺激されました。
なじみのないジャンルも、取り組んでみると愉しいものでした。また、どんなジャンルにも共通する出版翻訳の基本姿勢を学べたことは大きな収穫だったと思っています。
出版翻訳の世界をのぞいてみようと、アメリアに入会して定例トライアルに挑戦したことが始まりでした。訳すことが想像以上に楽しく、本格的に翻訳を学んでみたいと思い、受講しました。
毎回異なるジャンルの課題に取り組むので、それぞれの特徴や自分自身の適性を知る上で大変役立ちました。添削トレーナーの方は、表記ルールなど、文章作法の基本から指導してくださり、質問にも丁寧に答えてくださいました。プロの視点で書かれたテキストの解説は初心者にもわかりやすく、英文和訳とは違う、翻訳の面白さや難しさを理解できたように思います。とくに、原文に引きずられないこと、読み手を意識することは、今も心がけています。
出版翻訳の面白さに惹き込まれ、修了後も通学講座や通信講座を受講。その成果が1冊の訳書というかたちで実りました。テキストに書かれていた講師の川副智子先生の「ひたすら数をこなす、これあるのみ」という言葉を肝に銘じて今後もがんばりたいと思います。